運動量・運動時間の目安を知って適切な予防を
高齢者の割合が増加傾向にある日本において、大きな問題となっていることの一つが生活不活発病です。生活不活発病とは、文字通り日常生活で体を動かす機会が極端に減ることで起こる心身機能の低下になります。生活不活発病を予防する基本的な対策の一つが運動です。日々の生活で体を動かす習慣を付けることで発症を防ぐことができます。
とはいえ、加齢で筋力や体力が低下している高齢者は若い人のように肉体に負荷のかかる激しい運動をすることは逆効果です。一般的に、65歳以上の高齢者の1日の運動の目安は40分と言われています。40分という時間はあくまで目安となるので、必ずしもきっちり守らなくてはいけないわけではありません。体調不良で前日減らした分、翌日は多めにするといったように自分なりに調整をしていくと無理なく続けられます。
運動というとスポーツなどを思い浮かべる人も多くいますが、生活不活発病の予防は体を動かすことが目的です。庭仕事や犬の散歩、掃除機をかけるなどの生活活動でも十分な効果は期待できます。生活活動だけでは物足りなさを感じるという人は高齢者でも無理なくできるゲートボール、ラジオ体操といった運動を取り入れるのも効果的です。生活活動、運動共に毎日続けることが病気の予防に繋がります。
日常的な運動は、若い時から体を動かすことが習慣になっていないとモチベーションを維持し続けるのは難しいのが実情です。目標を達成したら自分にご褒美を与えるなど、前向きな気持ちで取り組めるように工夫をすることで楽しく続けられるようになります。